YouTubeで「モノの歴史大全」というチャンネルを運営しております。青猫と申します。
この記事は動画づくりの際に集めた情報を、ブログ用に再編集したものです。
動画で確認するより文章の方が早いし分かりやすいから、そっちのがいい方向け。
あと自分の備忘録としてです。
よかったら動画も見てやってください。
あ、待って。これ一番最初に作った動画だから粗が多すぎて見られたくないわ。目も当てられないわ。(なんでリンク載せた?)
紙の在り方はどう変化していく?
今回のテーマは「紙の歴史」です。
昨今、ペーパーレス化が進む中で”紙媒体”や”紙の普遍的な価値”はどう変化していくのか。
紙の起源や、今日の形になるまでに辿ってきた道を振り返ってみようと思い、歴史を調べてまとめました。
鼻をかみすぎてもカサカサしない・痛くならないティッシュの進化、柔らかくていい匂いがするトイレットペーパー、油とりがみで有名な「よーじや」さん、”サラサラ”と”しっかり”な書き心地が選べる「コクヨ」さんのルーズリーフetc…
紙は私たちの生活に当たり前に馴染んでいますが、欠かせない”モノ”と言えます。
ティッシュやトイレットペーパー、油とりがみなど人間の体液を処理する紙たちは多分、人間が生きている限りは必要なので、需要がなくなることはないと思います。(体液って生々しい表現やめろ)
でもコミックや小説をはじめとする書籍は電子書籍やオーディオブックでも楽しめますし、ゲームや電子機器の説明書は公式サイトに載っているなんてことも珍しくないですよね?
私は最近、超久しぶりにゲームを買ったのですが「最近のゲームって紙の説明書ないんだ…」と驚きを隠せませんでした。かつては紙の説明書が入っていたんですよ…!なのに今は入ってないとかビビるじゃん!あたふたしちゃうじゃん!(知らんがな)
逆に紙媒体の書籍が貴重な時代になるのか、とか。
紙の”使用税”とか生まれるのかな、とか。
そんな妄想をしながら紙の歴史を調べてみました。(しょうもない事前情報いれるな)
紙の定義について
紙の歴史を語る上で、まず”紙”の定義について説明させてください。
でないと、いま読んでくださっているあなたを大混乱の渦に巻き込んでしまうので。(なにそれ怖い)
紙には「狭義の紙」と「広義の紙」があることを先に書いておきます。
もうちょっと言うと
狭義の紙・・・特定の方法で作られたもの
広義の紙・・・材質や製法はバラバラだが、「記録が出来る」「物を包める」「液体をふき取れる」など、紙としての役割を果たしているもの
です。
わざわざ定義を分ける必要があるのかと思ってしまいますが、一応定義があるので「狭義の紙」と「広義の紙」の違いをみてみましょう。
狭義の紙
まずは「狭義の紙」についてです。
紙は紙だろと思うはずですし、私も調べるまで紙の定義など知るはずもなく。「なんかペラペラしてて字を書いたり、金魚すくう時に秒速で破れるやつ」という認識でした。(認識のクセの強さよ)
「狭義の紙」と「広義の紙」、この2つには製法に明確な違いがあります。
「狭義の紙」は「梳く」という工程を入れないと「紙」と定義されないとのこと。
つまり、古代エジプトで使われていた”パピルス”や古代ローマなどで使われていた”羊皮紙”は、厳密に言うと紙では無いのです。
現代で使われている紙は原料が木の「パルプ」から作られています。
パルプとは木材の中から長さが1~数ミリ程度の細かい繊維のことで、これを平たく伸ばして固めたものを「狭義の紙」と呼びます。
パルプには木からできているもありますが、雑紙、段ボール、紙パックなどの古紙からつくる「古紙パルプ」もあります。
普段、何気なくやっているリサイクルが、こうして巡り巡ってまた紙になって戻ってくるんですね。
紙というと、ペラペラしてるものを想像しがちかもしれませんが、段ボールや紙パックも紙だと、調べていて気付きました。(遅いわ)
「このパックは再生紙を利用しています」と書いてあるのを日常で目にすることはあるのに、当たり前すぎてスルーしてしまっていたので、もうちょっと意識して再生紙は何に使われているか注目してみようと思います。
話を戻して、このパルプを使った紙の製造は1800年代から始まり、効率化に伴って機械も進化させてきた歴史があります。
「記録媒体」としての始まりは早かったにせよ、イチから作るだけじゃなくて「再利用」までたどり着くって、改めて考えると人類って凄いですよね。
広義の紙
続いて「広義の紙」ですが、先に少しふれましたが古代エジプトで使われていた「パピルス」や古代ローマで使われていた「羊皮紙」がこれに分類されます。
もうちょっと具体的に言うと、”植物の繊維や動物の皮からとった材料を平たく伸ばしたシート状のもの”が広義の紙です。
植物ではパピルス以外にも亜麻やサトウキビ、ヤシの木などが材料として使われるそう。
植物の繊維は重ね合わせて隙間を無くして上からハンマーで叩いて伸ばすと、それっぽくなるそうで、パピルスの作り方が大体そんな感じだそうです。
そういえば私も小学生の頃に、夏休みの自由研究で野菜の紙を作ったことがあります。
野菜の皮や切れ端をミキサーで砕いて繊維を集め、平たく伸ばして乾燥させたらオレンジっぽい、温かみのある色の紙ができました。
ただし、成功したのは最初の数枚だけで、乾燥させる工程で失敗して「風の谷のナウシカ」の腐海みたいになりました。(恐ろしい色のカビが生えましたw)
パピルス以外にも、動物の皮から作られる「羊皮紙」があります。
みなさん大好き(勝手に決めつける)「ハリー・ポッター」に出てきたやつです。
羊皮紙は羊や山羊、子牛などの動物の皮の毛を抜き、引き伸ばして表面をなめらかにして作ったものです。
パピルスは折り曲げやカビに弱く、繊維方向が表と裏で違ったため、裏面が使いづらいという欠点がありました。
それに対して、羊皮紙は折り曲げに強くパピルスに比べるとカビに悩まされることも少なかったうえ、裏面も使いやすかったとか。
もちろんパピルスの風合いもカッコイイですし、発明と発展を助けてきた技術の素晴らしさは変わりませんが、”モノ”の進化において、上位互換が出てくるのは当然の流れと言っていいはずです。
紙の役割
「狭義の紙」と「広義の紙」の定義をざっと説明させていただいたので、ここからは「紙の役割」についてです。
紙の定義で少し触れましたが、私たちの生活の中で使われている紙の役割は、主に3つに分けられます。
- ◆記録
-
メモや本などの記録媒体
- ◆吸収
-
キッチンペーパーやティッシュ、油取り紙
- ◆包装
-
段ボールやプレゼントの包装紙
紙の役割をざっと分けただけでも、色んな場面で色んな役割を果たしてくれているのが分かりますよね。
紙の役割は意思疎通や情報の記録からはじまりましたが、文明の進化と共に役割も段々と増えていきました。
ちなみに、紙が開発される前の記録媒体ですが、亀の甲羅、獣の骨、石、粘土板、椰子の葉などが挙げられます。
日本ではハガキを「葉書」と書くように、文字を書ける葉っぱがあり、そこに文字を書いていた時代もありました。
「多羅葉(タラヨウ)」という木の葉っぱの裏側に傷をつけると、黒く変色して長期間残るのを利用して、情報のやり取りをしていたという話も。
この多羅葉は「葉書の木」や「郵便局の木」とも言われており、東京中央郵便局の前にも植えられています。
葉っぱの裏でしたら書きやすそうですが、亀の甲羅や獣の骨、粘土板となると文字を「書く」というより「刻む」というイメージを強く受ける気がします。
紙ができる前の時代の人々は、硬いところに頑張って文字や絵などの資料を刻んで残してくれたんですね。
甲羅や骨に文字を書いたとしても、表面が荒くて文字が消えやすいですし、かといって書きやすい葉っぱに書いたとしたら耐久性を考えると記録には心もとないという面もあります。
文字を書きやすくて耐久性に優れていることは、実はかなり凄いことなんです。
紙の起源
では私たちの生活に欠かせない紙の起源はいつなのでしょうか?
”広義の紙”の最古は、紀元前3000年ごろの古代エジプト。
さっきからちょこちょこ出てくる、パピルスという植物から作られたのが始まりと言われています。ヒエログリフとかが書いてあるあれです。
社会とか世界史の授業で登場するので、覚えてる方もいらっしゃるのではないでしょうか。
ちなみにパピルスとは、カヤツリグサ科の植物の一種です。
この植物からどうやって紙を作るのかというと、まず皮を剥いて中心を薄く削ぎ、ローラーで伸ばします。
それから数日間水に浸したあと、縦横に重ねて並べ、布に挟んで圧力をかけて乾燥させて作られていたとのこと。
なんか凄く手間がかかってますね。そのためか、当時はかなりの高級品だったそうです。
そりゃそうですよね。なにせ1枚1枚手作業で作ってたんですから。
しかもパピルスで紙を作ろうとすると、植物の茎の中心を薄く削がないといけなかったので、誰でも簡単にできるとは考えにくいです。
今でいう、職人がいたのかもしれません。
紀元前と聞くと原始的な生活をしているんだと思うかもしれませんが、私たちが想像するよりもずっと文化的な生活をしていたんですね。
現代に匹敵するか、場合によっては凌駕するぐらいの技術力があったと考えても不思議ではないでしょう。
次に、”狭義の紙”の最古ですが、紀元前150年頃の中国です。
狭義の紙は長年、後漢時代(紀元前25~紀元後220年)に蔡倫(さいりん)という人が発明したと考えられていました。
しかし1986年に中国の甘粛省、放馬灘から出土した「放馬灘紙」が前漢時代の地図が書かれていたことから、紀元前の中国で紙が作られていたことが明らかになったのです。
広義の紙、狭義の紙、それぞれ定義や起源の国は違いますが、どちらも紀元前に生まれたことが分かりましたね。
日本の紙
では日本での紙の普及はいつ頃なのでしょうか?
聞いたことがあるかもしれませんが、日本は「木と紙の文化」と呼ばれるほど、古くから紙が生活に馴染んでいたのです。
襖、障子、屏風、提灯、扇子、カルタや傘などですね。ざっと挙げただけでもこれだけあります。
紙が庶民に普及し始めた頃は江戸時代だったのですが、当時の紙の値段を見てみると結構びっくりします。
当時と現代では人件費や物流コストの違いから、単純比較はできませんし資料はいろいろあるのでバラつきはあるのですが、習字で使われる半紙1枚が約1文(50~100円)だったとのこと。
紙1枚が50~100円ですってよ。1枚50円の紙を使いたかったら、チロルチョコを2個我慢しないといけないってことですからね。キツイですよ。精神的に。(経済的にじゃないんだ)
ちなみに現代では物によりますが、1枚2円程度です。つまり江戸時代の紙は現代と比べると25~50倍も高かったことになります。普及し始めたということは、まだまだ貴重で、値段が高くなってしまうことがよく分かります。
当時は寿司1人前や風呂の利用料が5文だったそうなので、紙を5枚使ったら寿司1人前か風呂を我慢しないといけないことになります。
そんな高級品なら、なかなか使えなかったんじゃないの?と思うかもしれません。
ところがどっこい、当時の日本の紙の消費量はトップレベルという意味わからん状況です。
まさかの「江戸っ子はお金持ち説」が出てますが、これには世界的に見ても最高水準の庶民教育、寺子屋が関係しています。
江戸幕末の就学率は70%程度だとされていて、同時期のイギリス都市部での就学率は20%だったそうだからその差は歴然。
江戸時代は庶民に対してでも教育熱心な時代だったため、紙の消費量がトップレベルになっていたってワケです。
江戸時代末期に日本にやってきたペリーをはじめとする外国人たちは、江戸庶民の識字率の高さ、学問レベルの高さ、礼儀正しさ、街並みの綺麗さ、美しさがヨーロッパのどの街よりも優れていることに驚いたそう。
当時日本にやってきたアメリカ、イギリス、フランスは植民地拡大のためにやってきたのですが、日本の文化が自国よりも優れていたために植民地化を断念したという話もあるとか。
また「紙は文化のバロメーター」と言われていて、生活が豊かになるにつれて1人あたりの紙の消費量は増えます。
現代の日本は紙を自由に使える環境が当たり前ですが、よく考えてみると結構な贅沢ですよね。
ペーパーレス化が進む中で
「紙は文化のバロメーター」と先に紹介しましたが、最近は”ペーパーレス化”が進んでいますよね。
森林伐採などが問題視されているので、いつか紙はこの世から無くなってしまうのでは?と少しだけ考えたことがあります。
しかしその点は環境に配慮されており、”産業植林”と呼ばれる方法で、人工的に木を植え栽培し、伐採しているため問題ないとのことです。
確かに紙を作るために木をばっさばっさ切ってたら、あっという間に砂漠化してしまいます。
産業植林は紙を作る目的の他に、土砂災害の防止や水資源の維持といった多くの機能を持たせているとか。
つまり経済的に利用するために、人工的に栽培した木を使っています。
そのほかにも天然林を伐採してしまうと、生態系に影響が出てしまうからという理由もあるのです。
元々あった天然林を切り開くのであれば問題ですが、既にあった土地に人工林を作っているから動物たちの居住地にも配慮しています。
とはいえ、世界には違法伐採が行われている地域もあるのが現状ですが。
生態系を崩すことが、後に自分達にも大きな影響を及ぼすってことを早く分かってほしいもんです。
昨今ではペーパーレスが進んではいるものの、紙は今後も残り続けていくと考えている専門家も多いとのこと。
なのでSF映画みたいにデータはコンピューターの中で管理されたり、閲覧はホログラムとかになるのかとちょっと期待しましたが、そんなことはないようなのでご安心を!(それはそれで面白そうですけど!)
書籍『おもしろサイエンス 紙の科学』(134.135P)より抜粋させてもらうと以下のような事が書かれていました。
「多くの専門家が「紙は今後とも重要なものとして、その歴史を刻み続ける」
「高齢化社会では、紙というしなやかな材料の人間的な特性に期待される部分は大きい」
「人は情報を手元に置いておきたいという欲求が強まり、デジタルメディアの活発な活用により、新たな紙のマーケットが創出される」
「紙メディアというのは、見やすさ、情報の一覧性、保存の安定性などの点から、ヒューマンインターフェースとしての優位性を発揮しながら、電子メディアと利用分野を棲み分けしつつ共存していくだろう」
なんか小難しい内容に思えますが、紙の魅力は、他のものがとって変われるほど簡単ではないってことが分かります。
つまり紙は今後もなくならず、人類のさらなる文化の創造と発展に重要な役割を与えるものとして、歴史を刻み続けると考えている専門家も多くいるのです。
さらに、紙に特殊な機能を付けた「特殊紙」が広がりを見せてきているので、紙の機能も多様化していくと考えられています。
衰退や消失するどころか、ゴリゴリに発展していってます。
物理的な重さの問題
紙の魅力は他のものが取って代われるものではないと紹介しましたが、当然メリットだけではありません。
一枚一枚はとても軽い紙ですが、束になったり本になったりすると、たくさん持ち歩くのに負荷がかかるという点です。
そんなん当たり前だろ。って感じですし、重いなら分けて運んだり輸送すれば?って話になります。当然、そうできるのならそうすればいいのですが、それができない状況におかれた場合、どうすればいいのか。
前置きが長くなりましたが、小学生の3人に1人が「ランドセル症候群」を経験しているそうです。
ランドセル症候群とは、自身の体に合わない重さの荷物を背負って長時間通学することで、心身の不調を生んでしまうことを指します。思ったよりも深刻な内容ですよね。
体が小さな小学生が、教科書がたくさん入ったランドセルを背負って通学することで筋肉痛、肩こり、腰痛といった体の不調を起こす、ランドセル症候群。
体だけではなく、通学そのものが嫌になってしまうとのことで、精神にも影響を与えるとか。
心も体も発達する時期に、そんな影響が出るなんて、弊害でしかないですよね。
加えて週末には給食着や運動着まで持って帰らないといけないので、更に重たくなる。
教科書を置いて重さを軽減しようにも、半数近い学校で教科書を置いて帰ることを禁止しているそうです。
はい、詰みますね。
紙の教科書を使って学習を進めるのは、日本の教育では当たり前となっています。
先にも書きましたが紙1枚は軽くても、それがたくさん集まるとかなりの重さになるのは周知の事実。
コミックを沢山買って帰ったときの帰り道の、手に食い込むビニールの痛さよ!(それは自業自得)
それに似たようなことを、まだ小さな小学生に課すのはかなり酷だと思います。
近年はコロナが大流行した影響で、リモート授業やタブレット学習が進んでいる(らしい)ので、少しは学生の負担が軽減されればいいんですけど…。
学校や塾の授業ではタブレットが取り入れられているとはいえ、教科書を全部タブレットに入れるわけにもいかなそうですし、さじ加減か難しそうな問題といえます。
電子書籍のメリットとデメリット
それからもうひとつ、電子書籍に焦点を当ててみます。
電子書籍って、タブレットやスマホで読めるので便利ですよね。
便利さもありますが、その一方で注意しなくてはならない点もあります。
電子書籍は本そのものではなく、”アクセス権”を購入しているという点。
なので、電子書籍ストアがサービスを終了してしまうと、本が読めなくなってしまうリスクがあるのです。
電子書籍ではないですが、最近でいうと動画配信サービス「GYAO!」が2023年3月31日でサービス終了になったのは記憶に新しいかと思います。
このように、利用していた電子書籍ストアや動画配信サービスが終了すると、購入済みの商品も視聴不可能になるという現象が起きてしまうのです。これは電子化した書籍や動画を買うリスクが、ついに現実化したということ。
もしそこで大量に本のアクセス権を買っていたとしたらと考えると、ゾッとしますね。
とはいえ、紙の本のように場所は取りませんし、端末があればいつでもどこでも読めるというメリットは大きいです。
紙と電子書籍、それぞれの長所を上手く生かして付き合っていくのが大切ですね。
世界記録遺産
ところで皆さんは「世界記憶遺産」って聞いたことありますか?
「世界遺産」なら聞いたことあるけど…という方はいらっしゃるのではないでしょうか。
世界記憶遺産とは、ユネスコが主催する世界遺産事業の一つで、後世に伝えるべき歴史的文書などの保存を行ったり勧めたりしています。
また、デジタル化することで世界中の人々のアクセスが可能になるメリットもあるとのこと。
世界記録遺産には何が登録されているのか見てみましょう。
アンネ・フランクの日記
ベートーヴェンの交響曲第9番ニ長調作品125の楽譜
フレデリック・ショパンの楽譜
二コラ・テスラの記録
聞いたことある人達の聞いたことあるものばかりですね。
こうした価値のある内容が書かれた紙は、コピーが可能になったとしても、それ自体が大切に保管されます。
紙が後世に残り続けていく理由は、ここにもあったんです。
世界記録遺産の詳細を紹介しますと以下の通りです。
ユダヤ人少女、アンネ・フランクの日記。第二次世界大戦中に隠れ家で過ごさなくてはならないほど厳しい状況にあったも関わらず、楽観的な姿勢を失わずに思春期らしい瑞々しい少女の心の声が記録された極めて貴重な記録であることから登録された。
自筆譜面、楽譜、歴史的な記録。
19世紀で最も重要な交響曲に数えられ、現代にも大きな影響を与えている。
合唱を伴う交響曲としては最初のものである。
フレデリック・ショパンの名曲の楽譜。
自筆譜面とコピー、手紙やノートから成るコレクションとして登録されている。
独創性と創造性にあふれたショパンは、非常に影響力の強い音楽家として人気を集めている。
まとめ
長くなってしまいましたが、まとめです。
紙は”狭義の紙”と”広義の紙”があり、梳いてあるものが狭義の紙、梳く工程を踏んでいないものが広義の紙、とされる。紙は古くから記録媒体として人類に大きな影響を与えてきた「モノ」である。
パピルスや羊皮紙が「広い意味での紙」、紀元前150年頃の中国で発明された梳く工程で作られたのが「狭い意味での紙」。
「紙は文化のバロメーター」と言われており、生活が豊かになるにつれて1人あたりの紙の消費量は増える。
ペーパーレスが進んでいるが、これからも紙は人類にとって重要な役割を果たし続けるモノとして残り続けると考えられている。
紙のさらなる進化に期待しましょう!
参考資料
動画・この記事を作る際に参考にさせていただいた書籍です。
半田伸一(2011)『おもしろサイエンス 紙の科学』日刊工業新聞社
王子製紙(2009)『紙の知識100』東京書籍株式会社
マーク・カーランスキー(2016)『紙の世界史』株式会社徳間書店
八木健治(2021)『羊皮紙のすべて』青土社
アレクサンダー・モンロー(2017)『紙と人の歴史』株式会社原書房
ニコラス・A・バスベインズ(2016)『紙 二千年の歴史』株式会社原書房
ユネスコ(2014)『世界記憶遺産百科 全244のユネスコ世界記録遺産』柊風舎

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